40代、50代から新たな副業に挑戦する際、多くの方が「クラウドワークス」のようなクラウドソーシングサイトを利用されます。しかし、案件数が豊富な一方で応募者も非常に多く、仕事を獲得するのが難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
今回は、実際に私がクラウドワークスで「動画編集」の案件に応募した実体験をお話しします。
結果から言えば、この案件は「不採用」となりました。しかし、応募時の工夫から新しいツール習得のための自己投資まで、すべてが「貴重な学び」となりました。40代から70代で副業を探す方へ、私の体験が少しでも参考になれば幸いです。
継続案件で1本7,000円~。「ずんだもん動画編集」の募集
私が見つけたのは、人気の「ずんだもんレビュー系」YouTubeチャンネルの動画編集者募集でした。
【募集内容の概要】 ・仕事内容:ゆっくり×ずんだもん(グルメ系レビュー)の動画編集 ・報酬:テスト発注1,000円。継続依頼7,000円~10,000円/本 ・特徴:収益化済みチャンネルのため継続案件。YMM4(ゆっくりMovieMaker4)のファイルをお渡しできる。
「継続」で「1本7,000円以上」というのは、非常に魅力的な条件でした。
【重要】ライバルと差をつけるため、私が応募時に仕掛けた「一手間」
クラウドワークスは応募者が非常に多いため、普通の応募では埋もれてしまいます。
大半の人は、募集要項にある質問項目にだけ答える「テンプレート」のような返信をしてしまいがちです。
ここで差をつけるために、私が最も重要視したのは「相手の手間を省き、熱意を行動で示す」ことでした。
具体的には、募集要項にある参考動画を見て、即座に自分で1分程度の「デモ動画」を作成し、応募メッセージに添付したのです。
これにより、クライアントは私のスキルレベルを一目で判断でき、他の応募者を審査する手間も省けます。テンプレートの文章が100通届くより、具体的な制作物(ポートフォリオ)が1つ届く方が、確実に相手の目に留まると考えました。
▼実際に送ったメッセージ(一部抜粋)
応募のためにと思い、テスト用に1分動画を本日作成いたしましたので、拝見頂ければ幸いです。https://18.gigafile.nu/*********
(中略)
▼自己PR 中学時代より独学でWebサイト制作を始め、…(中略)…15年以上にわたり、Webデザイン、マークアップ、ディレクション、広告運用、営業など多岐にわたるデジタル領域の業務に従事してきました。 動画編集という分野はほとんどがプライベートまでで、仕事として受けることはなかったため新たな実績と経験を積めればと思い応募させて頂きました。
好感触な返信!しかし立ちはだかった「Macの壁」
「ご応募ありがとうございます。…(中略)… 今回の案件は以下のような形式の動画の編集です。 (参考URL) 台本を用意してあるのは冒頭部分のみになります。 その他については動画素材の中に喋りを入れているので、それを参考にテロップへ起こしていただく形です。 …(中略)… こちらの編集いかがでしょうか? 大丈夫そうであればテストに移らせていただきます。」
この「デモ動画」作戦は功を奏しました。すぐにクライアントから返信が来たのです。台本なしで動画素材から文字起こしをする手間はありますが、「ぜひやらせてほしい」と返事をしました。
しかし、ここで最大の問題が発生します。 クライアントが使用する編集ソフト「YMM4 (ゆっくりMovieMaker4)」は、Windows専用ソフト。私のPCはMacだったのです。
年間7,000円の自己投資。1日で新ツールを猛勉強
「Macでは使えない」と分かった瞬間、普通なら諦めるかもしれません。 しかし、私はこれを「新しいスキルを学ぶチャンス」と捉えました。
すぐにMacにWindows環境を導入できる「Parallels Desktop for Mac Pro Edition」というソフト(年間プラン約7,000円)を契約。
YMM4をインストールし、操作方法、立ち絵の設定、エフェクトのかけ方など、すべてGoogleやYouTubeの解説動画を見ながら1日かけて猛勉強しました。
40代を過ぎると新しいツールを覚えるのは億劫になりがちですが、目的(=仕事を獲得する)が明確だったため、驚くほど集中できました。 こうして、数日かけてテスト動画を作り込み、納品しました。
結果は「不採用」。それでも私が得た「大きな財産」
ドキドキしながら待った結果の通知は、残念なものでした。

結果は残念でしたが、私には「後悔」よりも「得たもの」の方が遥かに大きいと感じています。
メリット①:クラウドワークスでの「実績」と「信頼」
テスト発注(1,000円)は契約・納品・完了扱いとなったため、私のクラウドワークス上のプロフィールに「実績」が1件追加されました。これは、次の案件に応募する際に「この人は仕事をやり遂げた」という信頼の証になります。
メリット②:「YMM4」という新スキルと「次への意欲」
もし採用されていなければ、私は年間7,000円を払ってまでYMM4を学ばなかったでしょう。しかし、この一件のおかげで新しい編集スキルが身につき、「このスキルを使って、今度は自分でYouTubeコンテンツを作ってみよう」という新しい意欲が湧いてきました。
まとめ:40代からの挑戦に「無駄」はない。
副業を探す際、特にクラウドワークスでは、不採用になることも当然あります。
しかし、今回の私のように、たとえ結果が伴わなくても、本気で取り組んだプロセスは「スキル」や「実績」として必ず自分に返ってきます。 7,000円のソフト代は、YMM4というスキルと実績を買った「最高の勉強代」になったのです。
クラウドワークスや副業プラットフォームには、前回の記事(※ジモティーの危険な案件)のような怪しい案件も潜んでいますが、今回のような優良な案件も本当にたくさんあります。
ジモティー危険な案件の記事はこちら>>
40代、50代、そして60代、70代の皆さんも、失敗を恐れずにぜひ新しい挑戦をしてみてください。その一歩が、必ず未来の財産になるはずです。

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